研究課題名 | 医用画像に基づく肺内気流動態の解析とその臨床診断への応用 |
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対 象 | 気道の形態変化を伴う肺疾患患者(おもに喘息患者)と肺疾患を有しない患者(各約20例) |
研究機関名 | 大阪大学医学部附属病院放射線部 |
目 的 | 種々の肺疾患患者から得られた医用画像に本手法を適用し、気流動態の変化と各肺疾患における病態との関係、ならびに治療前後のガスの輸送動態の相違等を明らかにし、形態観測だけでは不十分な肺機能の定量的な評価を通じて、本手法が臨床診断を支援する技術となり得るかどうかを検討する。 |
方 法 | 気道の形態変化を伴う肺疾患患者(おもに喘息患者)の治療前後と肺疾患を有しない患者から得られた肺MDCT画像を用いて気道部位を抽出し、気道モデルを構築する。開発したソフトウェアによって得られた気道モデルに基づいて、気道内の気流およびガス輸送計算を行い、気流の圧力損失およびガス輸送能等を評価する。これの計算結果と臨床的判断を統合し、気道内の気流動態の個人差、病態と気流動態との関係、ならびに治療前後のガス輸送動態の変化を明らかにする。 |
医学的意義、 社会的意義あるいは 社会的効果 |
本研究により、一般論として論じられてきた従来の呼吸生理学を患者個別の病態の定量的評価や治療効果の定量化、薬効評価に適用することができ、臨床診断の定量化につながるものと考えられる。高度な生体計測技術と計算解析技術の融合により、今後の臨床診断支援のカギとなると考えられ、本研究はその事例を示すものである。 |
個人情報の取り扱い | 結果を学会や論文発表する場合、患者の個人が特定できる可能性のある情報は公表せず、年齢、性別のみを表記する。また万一コンピューター等からデータが流出した場合でもそこから患者を特定できないよう、ハードディスクに暗号化されたデータを保存、パスワードなしでのアクセスを不可能とし、連結可能匿名化によるプライバシーの保護を行う。 |
問い合わせ先 | 大阪大学放射線医学教室 富山 憲幸 当研究の対象に該当される方で、研究への参加をご同意いただけない場合は、「問い合わせ先」にご連絡ください。 |