研究課題名 | CT/MRI画像を用いたコンピュータ支援診断・治療の技術開発と評価: 肝臓など腹部臓器の腫瘍治療や臓器移植における診断・治療技術の向上を目指して (大阪大学医学部附属病院臨床研究倫理審査委員会: 承認番号08162) |
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目 的 | 肝臓など腹部臓器を対象とした医用画像(CTあるいはMR画像)から、コンピュータ処理によって診療に有用な情報—腫瘍の検出や悪性度評価、臓器体積計測、解剖学的評価、治療計画—を引き出すソフトウェアを開発し、その有用性を評価する。さらに、こうしたソフトウェアを利用して、治療前評価および治療計画を最適化する方法を探る。 |
方 法 | 1998年からの診療記録に基づいて、腹部腫瘍の診断・治療計画、あるいは腹部臓器移植のための検査を目的としてCTあるいはMRI検査が過去に行われた患者を選び出し、その診療情報(医用画像を含む)を本研究に用いる。これらの患者の画像データから、患者氏名・生年月日・病院IDなど個人を識別することができる情報をすべて取り除いて匿名化を行う。匿名化された画像データをコンピュータに転送し、このデータを使って腹部臓器・腫瘍の領域抽出や各種特徴量を解析するソフトウェアを作成する。また作成されたソフトウェアの有用性を評価し、治療前評価および治療計画を最適化する方法を探る。尚、個人を特定することが不可能な匿名化後画像データの一部は、シカゴ大学放射線科および奈良先端科学技術大学院大学に送って研究に使用する。 |
医学的意義、 社会的意義あるいは 社会的効果 |
診断および治療計画をコンピュータが支援することにより、少ない労力による正確で客観的な診断が可能になる。正確な診断は、多くの疾患に対する治療の最適化と成績向上に寄与すると考えられる。また、本邦は人口あたりの医師数がOECD加盟国内でも低位に位置しており、医師数の不足に起因した様々な問題が社会的に大きな関心を集めている。また、全体的な医師不足とともに、画像診断医など各種専門医の不足も問題となっている。本研究が成果を出せば、診断と治療計画の省力化と高精度化が期待でき、マンパワー不足を補う効果をもたらし得る。 |
本研究に画像データ提供を したくない患者さんについて |
患者さんの中で、自らのデータを本研究に使用してほしくないとお考えの方は、拒否することができます。担当者(放射線医学講座:堀 雅敏)までご連絡下さい。 |