研究業績

64列MDCT(CT750 HD)における新しい画像再構成アルゴリズムを用いた伸展固定肺の画質評価の検討について (大阪大学医学部附属病院臨床研究倫理審査委員会:承認番号10322)

研究課題名 64列MDCT(CT750 HD)における新しい画像再構成アルゴリズムを用いた伸展固定肺の画質評価の検討について (大阪大学医学部附属病院臨床研究倫理審査委員会:承認番号10322)
目 的 64列MDCT(CT750 HD)で撮影された伸展固定肺の通常線量画像、および多段階に線量を低減させた低線量画像データを画像再構成アルゴリズム(MBIR:Model-Based Iterative Reconstruction, ASIR:Adaptive Statistical Iterative Reconstruction)を用いて再構成し、それらの画像を比較・検討し、通常線量画像の画質に相当するMBIRを使用した場合の低線量画像を評価する。また、通常線量および低線量でのASIR画像とMBIR画像の画質も比較・評価する。
方 法 大阪大学放射線科にて管理・保存されている伸展固定肺のうち17例の正常肺および病気肺を使用する。大阪大学医学部附属病院の最新の64列CT(CT750 HD)で伸展固定肺を撮影する。通常線量(200mA)および多段階に線量を低減させた低線量画像(160mA・120mA・80mA・40mA・20mA・10mA)を撮像する。FBP法で再構成を行った通常線量画像とMBIR法で再構成を行った低線量画像を比較し、FBP法を使用した通常線量画像に相当するMBIR法を使用した低線量画像の画質および線量を評価する。また、通常線量画像および低線量画像でASIR法を使用した画像とMBIR法を使用した画像の画質の比較評価も行う。
医学的意義、
社会的意義あるいは
社会的効果
近年、治療法の選択、治療効果の判定、経過観察のためなど、CT検査の施行数は増え続けており、それ故、CT被曝の問題も無視できない状況といえる。本研究により画質の向上と被曝の低減を両立させることが可能であると分かれば、今後、患者さんにとって質が高く、低侵襲なCT検査を行えることに繋がり、非常に意義のある研究と考える。
個人情報の取り扱い 対象は生体ではなく、過去より大阪大学放射線科に管理・保存されている伸展固定肺であり、個人を識別できる標識化は行われていない。
問い合わせ先 大阪大学放射線医学教室 本多 修