研究業績

胸部腫瘤におけるDual energy法の有用性の検討

研究課題名 胸部腫瘤におけるDual energy法の有用性の検討
(大阪大学医学部附属病院臨床研究倫理審査委員会: 承認番号14081)
目的 複数の物質が混在する人体をCTで撮影する際に、各物質が含有するX線実効エネルギー毎の質量減弱係数が正確に計算されないことにより、CT値の精度不足やアーチファクトが発生することがある。また、違う性状の物質であってもCT値が同一になる場合もある。これらの現象を解決するために、異なる管電圧でデータ収集を行うDual energy法が開発された。
このDual energy法による仮想単色X線画像(Monochromatic Image)を搭載した次世代多列化CT(MDCT)を用いることによって、我々はより正確なCT値での臨床評価が可能となった。そこで今回、胸部腫瘤(肺癌、縦隔腫瘍)に対し、次世代多列化CT(MDCT)に搭載されたDual energy法を使って腫瘤の血流評価や性状評価を行うことで、腫瘤の質的診断や治療効果判定に関する臨床的有用性および問題点について検討する。
方法 胸部腫瘤、なかでも肺癌、縦隔腫瘍の精査のため、胸部単純および造影CTの撮像を予定としている患者の中で本研究に同意した患者さんを対象とする。対象者に対して、本研究の目的・方法・その他について書面を用いて説明し、署名による同意を得る。得られたCT画像データよりMonochromatic Imageを作成し、解析を行う。
医学的・社会的意義 患者さんに対するより適切な管理や治療のための画像診断を行うことが可能になると考えられる。
問い合わせ先 研究責任者:梁川 雅弘
大阪大学医学部附属病院 放射線診断・IVR科 助教
住所:〒565-0871 吹田市山田丘2-2
TEL: 06-6879-3434/FAX: 06-6879-3439