研究業績

MRIを用いたパーキンソン病の早期診断に関する研究 (大阪大学医学部附属病院臨床研究倫理審査委員会:承認番号13440)

研究課題名 MRIを用いたパーキンソン病の早期診断に関する研究 (大阪大学医学部附属病院臨床研究倫理審査委員会:承認番号13440)
対象・研究方法 パーキンソニズム、レム睡眠行動障害、無臭症の疑われる患者で、当院神経内科を外来受診もしくは入院した患者、および健康ボランティアを対象として、3T-MRIを用いて頭部検査を行う。被験者には研究内容を説明の後、文書による同意を得る。
頭部MRIは通常の頭部MRI撮像に加え、神経メラニン画像、QSM、3D-T1強調画像、拡散テンソル画像を撮像する。
得られた画像を解析し、疾患群、正常者で差異がないかを検討する。
研究期間 2018年6月1日 ~ 2018年12月31日
研究機関名 大阪大学医学部附属病院
目 的 パーキンソン病は黒質のドパミン神経細胞の変性を主体とする進行性変成疾患であるが、症状出現時にはその病因である黒質ドパミン細胞の破壊が進行しており、より早期の診断、治療介入が期待されている。形態学的なMRI検査ではパーキンソン病の異常を指摘することは困難であったが、3TMRIを用いた神経メラニン画像、定量的磁化率画像(QSM)は、脳内ドパミン、ノルアドレナリン濃度、脳内鉄沈着の画像化が可能とされ、パーキンソン病の診断に用いられ始めている。
本研究の目的は、3T-MRI(神経メラニン画像、QSM)を用いて、パーキンソン病患者およびパーキンソン病が疑われる患者を撮像し、これらの画像診断がパーキンソン病の早期診断に有用かどうかを検討することである。
医学的意義、
社会的意義あるいは
社会的効果
パーキンソン病は進行性の神経変性疾患であり、現在の治療法は神経伝達物質を補充する治療であり、対症療法である。パーキンソン病の治療には早期診断が重要とされるが、症状を呈する前に診断することは難しいとされる。今回我々の行う研究において汎用性に優れた3T-MRIを用いた画像診断でパーキンソン病の早期診断が可能となれば、多くの施設で診断が可能となり、早期からの治療介入によりパーキンソン病患者の予後を改善することが期待される。
個人情報の取り扱い 画像データ・その他検査情報は匿名化を行い、これに関わる個人情報は、個人情報管理者によって厳重に管理されます。研究成果の発表時を含め、外部に公開されることは一切ありません。
問い合わせ先 本研究に対する問い合わせは、担当者(放射線医学講座:渡辺嘉之)までご連絡下さい。