大阪大学医学部附属病院では、画像診断のさらなる発展のため、検査結果の画像や所見を後日研究目的で使用する場合があります。このような研究は倫理委員会の審査を受け、承認された後に関連の研究倫理指針に従って実施されます。
研究タイトル
フォトンカウンティングCTを用いた多角的画像データ解析
研究目的
本研究の目的は、フォトンカウンティングCTを用いて撮影された画像データの臨床的な価値を様々な観点から多角的に評価することです。
研究意義
フォトンカウンティングCTは、従来のCTとは異なる方法で効率的にX線を信号に変換して画像化する次世代CT装置で、2022年に日本で製造販売が承認され、2023年に当院に導入されました。従来と同様の撮影でより高画質のCT画像が取得可能と期待されています。また、より高速で、より少ない被曝量による検査が可能になる事も期待されていますが、まだ十分にその性能は分かっていません。フォトンカウンティングCTの画像データを詳細に解析することで、診断能向上や被曝低減を目指す事ができます。
対象・研究方法
2023年2月1日~2028年12月31日の間(※)に、当院のシーメンス製フォトンカウンティングCT装置でCT検査を受けられた患者さんの画像データを解析し、画質、診断能、治療効果判定能、予後予測能などを調べます。
使用する情報
本研究では、画像データ、病理診断、年齢、体重、病歴、血液データなどの情報を使用します。
個人情報の取り扱い
画像データ・その他情報は匿名化を行い、これに関わる個人情報は、個人情報管理者によって厳重に管理されます。研究成果の発表時を含め、外部に公開されることは一切ありません。
利益相反について
本研究の研究代表者が所属する教室は、本研究で使用するフォトンカウンティングCT検査機器等の製造販売会社であるシーメンスヘルスケア株式会社から資金提供を受けて寄附講座を設置しており、当該講座に所属する研究者が本研究に参加します。
研究を行うときにその研究を行う組織あるいは個人(以下「研究者」という。)が特定の企業から研究費・資金などの提供を受けていると、その企業に有利となるように研究者が研究結果を改ざんあるいは解釈したり、また都合の悪い研究結果を無視するのではないかという疑いが生じます。(こうした状態を「利益相反」といいます。)
この研究における利益相反は、大阪大学大学院医学系研究科・医学部臨床研究利益相反審査委員会による審査を受け、承認を得ています。我々はその審査結果に基づき、利益相反を適正に管理して研究を行います。
その他
この研究のために、患者さんに新たな検査や費用が追加されることはありません。上記期間中(※)に当院で実施されたCT検査により得られた画像データや臨床データを本研究のために使用させていただきます。
上記期間中(※)にCT検査を受けられた患者さんで、ご自身の検査結果などの研究使用をご承諾いただけない場合は、下記の問い合わせ先までご連絡下さい。
ご協力よろしくお願い申し上げます。
研究責任者:富山憲幸
大阪大学医学部附属病院 放射線診断・IVR科 教授
問い合わせ先:坪山尚寛
大阪大学医学部附属病院 放射線診断・IVR科 講師
※ご連絡の際には、お手数ですが、患者さんのお名前/大阪大学医学部附属病院の診察券番号/拒否される研究のタイトル(この研究の場合は「フォトンカウンティングCTを用いた多角的画像データ解析」となります)をお知らせください。