研究業績

人工知能を応用した画像再構成法を用いた腹部CT画像の有用性に関する検討

倫理審査受付番号 19477
研究期間 実施承認後~2028年1月31日
対象者 2018年1月1日から2026年12月31日の間に当院にて腹部のCTを撮影された方。CT撮影時点で20歳以上の方を対象とします。
研究目的、意義

CT検査は放射線を用いた検査であり、患者さんの放射線被曝
を伴います。被曝をなるべく少なくするためには撮影に使用する放射線量を低減する必要がありますが、低減しすぎると画像の質が悪くなり、診断に必要な情報が得られなくなります。

近年、人工知能を応用した画像再構成法が開発され、これを用いることで従来よりも少ない放射線量で撮影したCT画像でも、従来の方法と同等の画質の画像が作成できるとされています。しかしながら、本当に診断に必要な情報が十分に得られているかどうかは今のところ患者さんでの十分なデータがありません。新しい画像再構成法を用いることでCT撮影の放射線量を減らしても問題ないことが確認できれば、CT検査による患者さんの被曝を低減することができ、臨床上非常に有用であると考えられます。

本研究では人工知能を応用した画像再構成法を用いて作成したCT画像が診断に有用であるかどうかを、従来の画像再構成法と比較することで検討します。

研究の資金源及び利益相反

本研究は、CT装置の製造販売企業であるキヤノンメディカルシステムズ株式会社からの共同研究費により設置された研究室で同社との共同研究として実施されます。
研究を行うときにその研究を行う組織あるいは個人(以下「研究者」という。)が特定の企業から研究費・資金などの提供を受けていると、その企業に有利となるように研究者が研究結果を改ざんあるいは解釈したり、また都合の悪い研究結果を無視するのではないかという疑いが生じます。(こうした状態を「利益相反」といいます。)

この研究における利益相反は、大阪大学大学院医学系研究科・医学部臨床研究利益相反審査委員会による審査を受け、承認を得ています。我々はその審査結果に基づき、利益相反を適正に管理して研究を行います。

研究に用いる資料・情報

診療上の必要があって施行されたCT検査の画像データを使用して行います。研究のために新たな資料の取得は行いません。

新たな画像再構成法が有用であるかどうかを検討するために、診療録(カルテ)の情報(病歴、血液検査や病理検査などの結果、手術所見等)を参照する場合があります。

個人情報の取扱い

CT画像は本院で匿名化を行った上で解析します。診療録から得られた情報も匿名化した上で、本院のみで参照できる状態で保管します。本研究参加患者やその家族に危険や不利益が及ぶ可能性はありません。患者さんから得られたデータは集積して、医学教育、医学研究発表、医学論文にて公表する予定ですが、個人が特定されることはなく、プライバシーは保護されます。

今回収集する情報は、日常診療で実施されたデータを用いる観察研究です。匿名化したうえでデータを収集し、解析をおこなうため、新たに同意の取得は行いません。なお、本研究に関してはホームページに掲示することで周知を行います。

本研究への質問や参加拒否をされる方(患者様本人もしくは代理の方)は下記に連絡下さい。

問い合わせ・苦情等の窓口
研究責任者:中本 篤
大阪大学医学部附属病院 放射線診断・IVR科 特任准教授
研究実施者:中本 篤
大阪大学医学部附属病院 放射線診断・IVR科 特任准教授
住所: 〒565-0871 吹田市山田丘2-2
TEL: 06-6879-3434/FAX: 06-6879-3439
※ご連絡の際には、お名前/大阪大学医学部附属病院の診察券番号/拒否する研究のタイトルをお知らせいただければ幸いです。